ベトナムと日本のジェンダー文化の差
こんにちは。
今回は、ベトナム留学中に感じたベトナムのジェンダー文化について書いていきたいと思います。
「女性のエンパワーメント」という言葉があるように、女性の社会進出は日本の長年の課題になっていると思います。長い間この問題は議論されてきていますが、男尊女卑の文化を背景とする日本は苦労しているんじゃないでしょうか。一方でベトナムはというと、ジェンダーに関しては日本よりも先を行っているように思います。これはデータにも裏付けされていて、女性国会議員の数や女性が管理職に就く割合は日本よりも高いです。
このような背景には、ベトナムにおける女性の存在が、日本のそれよりも大変重要なものであったからだと思います。
首都ハノイには「ベトナム女性博物館」というものがあり、ベトナムにおける女性の歴史などにフィーチャーした展示がされてます。ベトナム戦争の際には、女性も銃を持って戦闘に参加したそうです。
また、10月20日は「ベトナム女性の日」といって、男性が身近な女性に対して日頃の感謝を示す日だとされています。僕が通っている大学のキャンパス沿いは、普段はゴミだらけの道なのに、この「ベトナム女性の日」が近づくにつれ花束売りの商人でいっぱいになっていました。キャンパス沿いだけでなく、街中の花屋さんも活発的になり盛況でした。僕も実際に花を買ってホストのお母さんやお世話になったクラスメイトの女の子たちにプレゼントしました。
これは僕の主観になってしまいますが、日頃からもベトナム女性の強さは感じています。授業の一環としてのグルーワークの際には、僕のグループも友達のグループも仕切るのは毎回女性です。男たちは完全に尻に敷かれています。指示を出し、タスクを分け、ミーティングの日時を設定するのも全て女の子でした。また、外国人の先生が授業中に「優秀な成績を取るのはいつも女の子だ」とこぼしていました。
同時に、ベトナムの女性には働き者が多いイメージがあります。僕が滞在させてもらっているホストの家も、お母さんが大学の先生として働いている一方でお父さんはほぼ毎日リビングでテレビを見たり読書をしたりしています。街中でも平日の昼間から酒場で騒いでいるおじさんたちを頻繁に見かけます。ベトナム伝統のチェスをやっていたり、サッカーの試合を見ていたり。
僕がベトナム留学に来る前はベトナムにおけるジェンダーの状況は知りませんでしたが、生活していると何か日本との間に違いがあるなと感じていました。調べてみると、案の定「女性の社会進出度」はかなり進んでいたのです。
ただでさえ、人口とともにGDPが大成長中であるベトナム。女性の社会進出度はすでに日本の先を行ってしまっています。このままでは、経済的に日本を追い越す日もそう遠くないかも知れません。